日本人には投資に嫌悪感を持っている人が多いと思います。そのような状態を投資アレルギーと私は勝手に読んでいます。今日は日本人に投資アレルギーが多い原因を私なりに考えていこうと思います。
- 理由① 日本人は学校で金融教育を受けない
- 理由② 投資と投機(ギャンブル)の違いを分かっていない
- 理由③ 投資として売られているものに投資に値する商品がほとんどない
- 理由④ 日本株で初心者が儲けを出すのは無理ゲーに近い
- 理由⑤ バブル崩壊の後遺症
- 結局は日本は長らく投資に適しない環境だった
- 結論:今投資を始めると周りを出し抜けるぞ!!
まず最初に、投資は元本割れの恐れがあります。自己責任でお願いします。
理由① 日本人は学校で金融教育を受けない
日本人は一般的に金融教育を受けません。日本の学校教育で教えるのは、過激な表現ですが、従順な会社員しいては従順な納税マシーンになるための方法です。 お金って生きるために必要な物なのに、親が率先して教育するか、自力で勉強しなければ知識がないまま社会に放り出されます。
そんなこともあり、日本人のマネーリテラシー(金融知識)は先進国最低レベルと言われています。マネーリテラシーのないまま社会に放り出されるとどうなるでしょうか?
無知な人間はお金を奪いたい輩にとって格好のカモ
マネーリテラシーの無いまま社会に放り出された若い人の周りには、大概はお金を奪うことを目的とした悪い人が群がってきます。悪い人間にとって、無知な人間を騙すのは容易いんですよね。社会に出たばかりのころに、酷い商品をつかまされて「二度と投資なんてするか!!」と思っている人も多いのではないでしょうか?
理由② 投資と投機(ギャンブル)の違いを分かっていない
理由①にも関係するのですが、投資と投機(ギャンブル)を区別できない人が、投資を毛嫌いすることが多いようです。私もギャンブルは苦手で、自らは手を出さないようにしています。
投資とは資産に投じるもの
投資の例は、どこどこの国ががこれから成長するだろうからお金を投資しよう、○○の会社が将来伸びるだろうから投資しようというように、未来の成長が期待できる資産にお金を投じるものです。投資で自分の資産をを大きくするのは時間がかかります。
投機とは機会に投じるもの(いわゆるギャンブル)
投機の例は、株式が安い時に買って高い時に売るのを短期にしたり(デイトレード)、急激な為替の変化に大金を投じて儲けを狙ったり。所謂ギャンブルです。投機は大当たりすると短期間で稼げるけど、儲けられるのは一部の天才だけで、大半は損してしまうのが落ちです。
理由③ 投資として売られているものに投資に値する商品がほとんどない
これは金融業界の闇と言うのでしょうか。日本の金融商品は、95%以上が投資の皮を被ったゴミのようなものです。さらに厄介なことに、ゴミ商品ほど宣伝が上手いために初心者はまんまと騙されてしまうのです。5%未満の投資に値する商品は、金融機関は積極的には宣伝しません。手数料が低くて売る側からしたらうま味が無いのと、放っておいても売れるからです。
銀行や証券会社の窓口で売られている商品は手数料のかたまり
銀行や証券会社に「投資してみたいんですが~」とノコノコ出向いたら間違いなくカモにされます。窓口で売られている商品は手数料の塊のようなのごみ商品ばかりだからです。窓口がある銀行や証券会社はコスト(人件費)がかかっているため、手数料で少しでも利益を上げるために必死です。当然、何も知識のないカモネギさんには手数料の高いごみ商品を強烈にプッシュするのです。
残念ながら金融機関側は投資家の利益なんてどうでも良いのです。
理由④ 日本株で初心者が儲けを出すのは無理ゲーに近い
次は市場環境の問題です。日本はバブル崩壊後の市場状況で、初心者投資家が株式投資で安定して利益を出すのは、現在進行形で無理ゲーです。利益を出すためにせっかく投資をしても、損してしまう確率の方が高いのであれば貯金の方がマシとなるのは当然です。
バブル後の日経平均はなべ底型のチャート
日経平均過去50年年のチャートです(投資の森から引用)。1990年に山になっていますが、ここが皆さんご存じのバブルの絶頂です。バブル崩壊でガツンと株価は下落し、上げ下げを繰り返しながら未だにバブルの最高値を更新できていません。
この状況の株式で儲けを出すためには、安いところで買って高いところで売る、デイトレードのようなことを延々と繰り返さなければなりません。こんな状況だと初心者が利益を出すのはかなりハードです。
米国株式のチャートは右肩上がり
それでは、米国株(S&P500指数)の過去10年間のチャートをご覧ください。Yahooファイナンスから引用しています。2018年12月など値下がりしているところもあるけど見事な右肩上がりです。2008年のリーマン以前のチャートを載せられなかったのが惜しいところですが、とうにリーマン前の高値を超えています。
S&P500の様な銘柄だと、いつ買っても保有していればプラスになる環境です。それなら初心者でも投資できそうだなと思いませんか?
実際に欧米(特にアメリカ)では環境が恵まれているため、資産運用を投資ですることが一般的になっています。
理由⑤ バブル崩壊の後遺症
最後は心理的影響です。バブル崩壊時の私はまだ小学生でしたが、子どもながらに何となく不況の雰囲気を感じていました。それだけショッキングな出来事だったのだと今になって思います。
バブル崩壊直前に日本株を買った人は未だに儲かっていない
なんと、1989年に記録した日経平均の最高値38,915円を30年以上経った現在でも超えていないのです。これだと、バブル崩壊前に株を買った人は未だに損したままということです。バブル当時は信用取引(借金をして自分の持っている金額の3倍の取引ができる)してまで日本株を買っている人が続出していたそうなので、信用取引した人からするとバブル崩壊は悪夢以外の何物でもないでしょう。こんな状況だと投資したいと思う人は少ないでしょうね。
結局は日本は長らく投資に適しない環境だった
以上、5つの理由により日本は長らく投資に適した環境でありませんでした。日本株に投資する場合は未だに初心者投資家に適した環境ではありません。でも、日本株以外の優良な投資先、例えば上で紹介した米国株や世界株式(全体)に投資できれば良さそうに思いませんか?日本にもここ数年でようやく良い投資環境が育ち始めているのです。
結論:今投資を始めると周りを出し抜けるぞ!!
日本証券業協会が発表した「2015年度 証券投資に関する全国調査」によると、日本人の投資人口比率は22%(投資信託9%、株式13%)と発表されています。今投資を始めれば、トップランナーの集団に入り込めます。
大半の日本人の資産は預金と保険のみ
日本銀行調査統計局によって出されたデータ(資金循環の日米欧比較)によると、日本人は欧米人に比べて貯金比率が突出していることがわかります。このデータによる日本の資産における投資(株式・投資信託・債務証券)に回している比率はたったの15%なんです!!かなり驚きのデータですよね。
日本の投資環境は整えられつつあります
私が投資を始めた2017年から2019年までの間に、信託報酬(保有コスト)が安く、優良な投資先(世界株式、米国株式)に投資できる素晴らしい商品が一気に増えました。それだけ日本の投資環境は急激に整えられてきています。今では、保有しているだけで勝ちが約束されたような(株式投資なのでもちろん元本割れもあり得ます)商品もあります。
一緒に投資を始めましょう!!